インプラント

痛みの向こう側にあるものー治療が進まないことも「治療」である

11月に入りました。

昨日のハロウィーンは、生憎の雨
あまり盛り上がらなかったそうです。
少し残念な気がしました。

こんにちは、山の手デンタルクリニックです。

第4話となりました。

その後、その患者さんはいらっしゃらないくなり数ヶ月が過ぎました。
そして、あの暑かった夏が終わる頃
ご予約のお電話が入りました。

「先生、あの歯は、最近は痛くないです。」
そう言って、少し照れたように笑いました。

良かった、良かった。
本当に良かった!

あれほど痛いとおっしゃっていたのに
「今は、押すと他の歯との感覚が違う」くらいだそうです。

何もしない数ヶ月の時間が
歯の痛みの症状と患者さんの不安な心を落ち着かせたのでしょう。

こういう症例を見る度に思うことは
「何もしないで数ヶ月待つことも治療の一部なのだ」

患者さんが自分の中で気持ちを整理して
もう一度信頼できるようになるまでの時間

それは「治療の中断」ではなく
「回復の準備期間」と捉えれると
見える景色も変わってきます。

治療は「歯」だけではなく、心にもタイミングがあります。

焦らずにじっくりと待つことも、歯医者の大切な仕事です。